借金をゼロにする正しい知識と解決法

5) 破産手続は後ろめたい?

免責は社会的に認められた制度


債務者は、免責という効果を得れば、もう一度経済的に再出発できます。これは債務者にとって嬉しい事実です。

とはいえ「借りた金は返さなければならない」「体裁が悪い」「戸籍に載る」「永久に破産者になるのではないか」「親や兄弟姉妹、子供に迷惑がかかるのではないか」「会社に知られてしまうのではないか」という懸念は残ります。

しかし、心配することはありません。

確かに「借りた金は返さなければならない」ということは法律上も道徳上も当然のことです。しかし、返済することができない状態にも関わらず返済のために無理をして体を壊したり夜逃げしたり思い詰めて自殺に至ることは社会としても喜ばしいことではありません。

国民一人ひとりの活動が国力を支える源ですから、その国民一人でも自殺するということは国家的損失です。「免責」という制度が設けられているのは、そういった理由があります。

自殺することは無意味

警察庁がまとめている自殺者統計では、自殺者の総数の約3万人のうち、経済・生活苦を動悸とした自殺者は約8,000人です。平成9年までの約20年間は生活苦による自殺は1,000〜3,000人で横ばいでしたが平成10年から倒産、失業による自殺が急増しています。

個人破産の申立も平成10年に前年比3万人増加し10万人の大台に乗りました。

近年は借金トラブルのなかでも多重債務問題が深刻な社会問題として受け止められるようになりました。多重債務に陥っている人が200万人を超えているといわれるなか、相談窓口にアクセスできている人が2割に過ぎないと指摘されていることも借金苦による自殺者数の増加と無関係ではありません。

このような社会背景を鑑み政府は平成19年4月に策定した「多重債務問題改善プログラム」を開始しました。そこでも多重債務者が気軽に相談できるように市町村の相談体制を一層充実すべきだとしています。

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