借金をゼロにする正しい知識と解決法

2) 免責を得るために破産を申し立てる

破産手続の目的は免責を得ること


破産手続を行う目的は免責を受けるといっても過言ではありません。

免責という言葉の意味は「借金の支払いをしなくてよい」「借金をチャラにする」と誤解されがちですが正しくは「債権者が借金の取り立てを法的にできなくなる」という意味です。

たとえば、クレジット会社C社から100万円の借金をしているAさんがB社で働いているとします。

この場合、C社はAさんから借金をの取り立てで差し押さえをするための債務名義を判決で得た後、AさんがB社から受けとる給与債権の一部を差し押さえるという回収方法になります。

しかし、破産手続によりAさんがC社の借金を裁判所に申し立て免責を受けた場合C社は、たとえAさんに対する判決を取得していてもAさんの勤務先に対して給与を差し押さえる手続きがとれなくなります。

こうしたC社の法的取り立て行為を止めることができるためC社はAさんの貸付金を回収することができなくなります。

正確な意味での免責は、これらの事情を踏まえたうえでのことですが、簡単に説明するには「免責とは借金を支払わなくてすむこと」と説明されるわけです。

したがって「借金そのものがなくなる」というわけではありませんので注意が必要です。

このように法的取り立てを受けることができない債務を自然債務と呼びます。

免責とは「債権者の法的手続きによる債権回収を不能にする」という大きな影響があるので裁判所は破産手続により免責を求める人に対して資産、負債状況について詳細な資料を提出させ借金に至った経緯も詳しく説明を求められます。

また、債権者に大きな影響を与えることになるので、繰り返して免責の効果を与えることは許されておらず、免責を受けてからの7年間は再度の免責の利益を得ることができないという制限があります。

免責が認められない借金

破産手続の免責は借金を支払わなくてよくなるという効果がありますが免責が認められない債務もあります。

破産法253条では下記の債権は非免責債権と規定しています。

  • 租税等の請求権
  • 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 婚姻費用、養育費
  • 罰金等

これら5つは免責許可決定が確定したとしても支払いを免除されません。

ただし、非免責債権があったからといって、免責許可を得られないわけでなありません。破産手続上は免責を受けますが債権者から別途、訴訟が提起されたら免責を理由に支払いを拒否することが出来ないという意味で実際には運用されています。

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